陰日向

私にとって、「友達」は私の全てだった

自分のことが大嫌いな私だけれど、唯一好きなところがある

最高な友達を持っているところ、だ

私にとって友達は、生きがいだった

だから、友達と離れて地元に戻ることは、大きな不安だった

地元の、数少ない友達も、もうみんな東京で暮らしている

友達が生きがいだった私が、今や友達なしで日々を過ごしている

 

辛い

死にたい

無理だ

 

ひとりになった私は、常にこういった言葉が心に浮かんでくるようになった

私には元からこういった負のエネルギーがあったけれど、友人たちがそれを払拭してくれていた

 

離れてから2年になる

それでも、2〜3ヶ月に1回は会うようにしていた

そうすれば、生きる気力がもらえると知っていたから

友人たちにとっては、私と会うことなんて、日常の1コマだったと思う

けれど、私にとってそれは生きる糧で本当に大事な瞬間だった

 

そんな私が、最近、友人に会いたくない

時の流れがそうしてくれたのだと思う

 

彼らと会うたびに、知らない彼らが増えていく

彼らはそれぞれ個々の生活を積んでいく、私の関わらないところで

そんな風に思える覚悟が、ようやくできた

 

辛かった

本当にこの2年間辛かった

20歳半ばにもなってこんなに死にたいと思うなんて想像できなかった

今でも死にたい

それでも、この状態に慣れた

 

私は、私なりに、生きていく

友人たちが、自分自身の生活を積み上げていくのと同じように

私はきっと、人よりも下を向いて歩いていくことになると思う

今までは、友人たちの輝かしい背中についていけばよかった

だからこんな私でも少しは前を向いて歩けた

けれど、前を進んでくれるような友達はもう側にいない

 

依存しない

羨ましがらない

楽しくなくてもいい

下を向いていてもいい

歩いていく